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agrizm No.43 由良川漁業協同組合さま

2025年06月15日

由良川の流れに寄り添うように活動する『由良川漁業協同組合』。組合員数は約500名。長年川とともに生きてきた漁師たちに加え、近年では若い世代の姿も少しずつ増えてきた。取り扱う魚は、鮎、天然うなぎ、すっぽん、そして川エビなど。組合員が捕獲したこれらの魚を買い取るのは、京都府内で由良川漁協だけという。新鮮な魚たちは、京都・祇園からも買い付けに来るほど。コロナ禍で取引は減ったが、今も豊洲市場や大阪、神戸など各地へと出荷。天然のすっぽんも評判が高く、なかには5キロを超える大物も捕れる。組合員は毎年、賦課金を支払うほか、一般の人も年間券を購入すれば、同じように魚の買取をしてもらえる仕組みもある。

地元とのつながりは、春から初夏にかけてアマゴや鮎の放流時期に強まる。組合員が中心となり、地元の子どもたちと一緒に自らの手で川に魚を放つ。その姿には、「この川の恵みを、次の世代にもつなげたい」という願いが込められている。また、由良川では川エビの人工アパートの設置にも取り組んでいる。これは国内河川では初めての試みで、調査や産卵確認など、自然の営みを科学の目でも見つめている。

今年の夏には、熟練の漁師が鮎の網漁実践講習を行う。鮎獲り名人の手ほどきで、その技を次世代へと受け継ぐ取り組みを積極的に進めている。その思いが、由良川漁協の活動の原点。美しい自然と、そこに生きる命。それを守り伝え続ける人々がここにいる。

組合入会や年券の購入方法の詳細は由良川漁業協同組合まで。