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agrizm No.15 田辺あんしん農園さん

2023年11月21日

有機栽培で育てられる田辺あんしん農園さんの山崎の桃は、販売シーズンになると直売所に多くのお客さんが訪れる。しかし、桃園を始めた頃は大変な苦労があった。有機栽培にこだわり、丁寧に育てた桃が売れず、価格も安く叩かれることもあったという。除草剤を使わないため、年4回の草刈りをし、大きく甘い実が成るようにと蕾を摘み取る摘蕾作業や摘花作業、農薬をかけずに病害虫や日焼けから実を守るためにおこなう袋掛け作業など、デリケートな作物だけあって手間のかかる作業も多い。だが、こだわりを捨てなかった事で徐々に味や品質が認められるようになった。今では香りが強く美味しいと評判になり、贈答用としても人気商品となっている。

今年は例年にない早さの梅雨入りで、晴れ間に急いで袋掛けの作業となった。出荷が一番早い白鳳、上品な味わいの白桃など、全部で5種類。順調にいけば約3トン収穫できる。しかし、昨年は長雨による日照不足のため、出荷量が1−3にまで減ったという。丹念に育ててきた桃が袋内落下や枝で実が傷付いてしまい出荷できなくなってしまった。天候や気温はコントロールできない、自然相手の仕事は大変だ。それでも、今年も同じように、ひとつひとつ丁寧に袋掛けをし、丹精込めて育てている。もちろん、天候や気候が良くても、全てがうまく大きくなるわけではない。「毎年、待ってくれている人が大勢いる。それはすごくありがたい事、だからやめられないんです。今年は順調に育ってくれたら嬉しい。」と、田辺さんが優しい笑顔で話してくれた。

田辺あんしん農園さんの山崎の桃は7月20日頃から、桃園の近くにある直売所(9時〜売切れ次第閉店)で購入することができる。