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agrizm No.36 凸凹ファームさん

丹波市市島町で農薬・化学肥料不使用、年間30品目の野菜を栽培している凸凹ファームの奥川さんご夫婦。新規就農して2年目を迎える。

三重県出身で、IT関係の仕事をしていたご主人と事務職をしていた奥様。農業とは別世界にいた二人が忙しい毎日の中でふと、今後の事を考えるようになった。本格的に農業の勉強をしたいと思うようになった頃、導かれるかのようにこの場所に来たという。「都会にいた時よりも、ここにきてからの方が知り合いが増えた。農業のことで相談したら良い人を紹介してくれて、またそこから広がって。みんな温かい方たちばかりで」と、人の繋がりの深さに感謝している。

新規就農して順調とはいかず失敗も経験した。毎日欠かさず閉めていた電気柵を一晩閉め忘れただけでサツマイモ畑が獣に荒され全滅したり、ジャガイモが思うように育たなかったり。でもそんなことでは落ち込まないのが奥様。「失敗があるから前に進める。成長のためには必要だから」と、笑いながら話してくれた。今年栽培中のジャガイモとニンニクを見せてもらうと、茎もしっかりと太く伸び、収穫目前にまで育っていた。良い土壌にするため緑肥にも力を入れているという。また、必要以上に雑草を刈り込まない。「こだわりはコレ!って言えるほど農家になって年数も経っていないので、まだいろんな事を試している段階」というご主人。しかし、畑に育っている野菜は、どれも愛情たっぷりに栽培されているのがよくわかる。化学肥料を使えば野菜は早く大きく育つが虫が付く、そのために農薬が必要になってくるが、使わない。その時点でもう『こだわり』なのではないだろうか。

消費者が安心して食べられる美味しい野菜を届けるため日々奮闘している。

agrizm No.25 おちゃのこ菜菜さん

生まれ育った地元、福知山でこの春新規就農したおちゃのこ菜菜の千々岩千夏さん。ご主人の地元に嫁ぎ10年たった頃、野菜嫌いだった子ども達にたくさん食べて欲しいという思いがきっかけとなり、緑豊かなこの福知山で本格的に農業をしたいと考えるようになった。
先ずは土壌作り。米ぬか・魚粉・油かすなどを使い、毎日混ぜ続け、2トンもの発酵肥料を作った。更に東京ドーム3個分の籾殻を畑に混ぜる作業を行い、フカフカで発酵パワーを活かした土壌に仕上げた。
農業を始めた頃は何度も泥濘に軽トラックがはまり苦戦した。「その度に周りの農家さんに引き上げてもらって助かった。困っていたら声をかけてくれるし、私が倒れてないか気にして見てくれているんです。」と笑顔で話す千夏さん。温かい人達や幅広い世代の方と繋がれる事も農業の魅力なのかもしれない。
新鮮な地元野菜に親しみを持って欲しいと、定期的に保育園の子ども達に農業体験を行っている。また、こだわりの土づくりでエコファーマー認定を受け、今年度からは学校給食にもおちゃのこ菜菜の野菜が使われることとなった。
加工品にも力を入れてきた。作るきっかけとなったのが、ご主人の故郷、福岡に帰省する時、福知山のお土産でいつも悩んでいたという千夏さん。「だったら自分で福知山土産を作ればいいじゃない」と行動に。試作を重ね、出来上がったのが『万願寺ディップ』。万願寺みその旨さとコクを残し、ごま油が入る事で、何にでも合う万能調味料に仕上がった。
「今後はもっと多くの人が、おちゃのこ菜菜の野菜が食べたいと言ってもらえるように、私が作った野菜を食べてこの味を知ってもらいたい。」と、地域とのつながりを大切に活動している。

agrizm No.24  和草 nikogusaさん

 

大阪から三和町に移住した和草(nikogusa)の芦田泰子さんは、2年間の研修を経て、この春から独立し、新規就農した。4〜5年程前から本格的に田舎暮らしを思い描いていたが、まずはどこに移住するかという事だった。ご主人が京都出身だった事で、京都の田舎へ住みたいと探していた。そんな時、三和町にある丹波の里ひぐち農園さんで働きながら農業の勉強ができる事を知り移住を決意。その後、自分の理想とする古民家に出会った。

過去には、田舎に住みたい夢を実現させるべく下準備のため、農業関係の仕事もしてきた。料理が好きだった事も移住のきっかけだったという。

昔から味噌作りをしてきた泰子さんは、大豆から育ててみたいと思うようになった。「味噌を仕込むの難しそうって言われるけど簡単ですよ!」と、丁寧な暮らしを楽しんでいる。それでも、育てたい作物が思うように育たなかった時や全滅して落ち込んでしまう時もあった。「完璧じゃないと気が済まない性格で、黙々と作業していると悩んでしまう。自然が相手だと、毎年同じように育つとは限らない。今年失敗すると、同じ作物を育てるのに来シーズンまで待たないといけない事もある。」と『農業』によって精神面でも鍛えられているという泰子さん。知り合いのいない場所に移住してきた泰子さんにとって、何でも相談でき、心強いゆらジェンヌのメンバーと共にイベントにもどんどん参加している。

「マルシェに出ると、その間農作業はできないけど、お客さんの顔が見られるのは嬉しい。料理が好きだから、オススメの野菜や私が美味しいと思う食べ方を直接会話できるマルシェが大好き」と話す目はキラキラと輝いていた。

agrizm No.23 坪井農園さん

朝来市山東町で甘く大粒のイチゴとトマトを栽培している坪井農園さん。最初の5年ほどは青ネギの栽培をし、需要もあったことから農園の経営は順調だった。しかし、「もっと面白い(手をかければかけるほど違いがわかる)ものを育てたい」と思うようになり、トマト栽培に切り替えたという。
「マニアックな話になるけど微生物が・・・」と笑顔で話し始めた坪井さん。それは土にこだわり、化学肥料は使わず微生物と共生することで豊かな土壌作りに取り組んでいるということだった。大阪府堺市で美味しいトマトを栽培し、フランスにも出荷しているトマト農家さんに弟子入りし技術を教わった。手をかければかけるだけ味も質もどんどん変化し、やり甲斐も感じられたという。
トマト栽培のピークは6〜7月・12月〜1月と期間が開いてしまう。そこで冬場から5月下旬まで収穫可能なイチゴの栽培もスタートさせた。品種は、酸味がなく甘い『章姫』と上品な香りとジューシーな果肉が特徴の『かおり野』。ただ、普通のイチゴでは納得いかないのが坪井さん。大きさ・味・質の全てを兼ね備えた最高の一粒に仕上げるため、土壌や温度管理の徹底、さらに摘果作業で半分ほどに減らしている。そうすることで出荷数は減るが、ブランド力が付き、今では坪井農園さんのイチゴを目当てに購入する方が多い。朝来市ふるさと納税の返礼品にもなっており、全国へ届けている。また、朝来市の道の駅まほろばでも販売中。
今年からは新たにシャインマスカットの栽培も開始したという。坪井さんの探究心と確かな技術で育てられる収穫シーズンが楽しみだ。

agrizm No.22 橋本有機農園さん

 

丹波市市島町で年間50種類の野菜と養鶏場の経営をご夫婦でしている橋本有機農園さん。野菜は有機JAS認定を取得している。「安心野菜や農薬不使用と書いてあっても消費者にはどれが本当に安全なのかわかりにくい。基準は厳しいが認定を取得する事で安心して食べてもらえる。」という。確かに農薬不使用野菜と記載されていても、栽培中だけ薬をかけず、その前後で撒布している場合もあり、土の中に農薬が残留している可能性があるからだ。
橋本さんの田んぼでは合鴨農法で虫や雑草を食べてもらい、畑では、平飼いの鶏糞に地元の米ぬかなどで自家製のボカシ肥料を作り混ぜている。鶏舎に案内してもらい足を踏み入れると、嫌な臭いは全くなく、地面はフカフカ。手で触ってみたが糞の臭いではなく、乾燥した草のようないい香りだ。鶏が自由に動き回り、土の中では微生物などによって分解され肥料ができる。もちろん餌にもこだわり、遺伝子組み換えでないトウモロコシや畑の雑草・野菜などを与えている。
農園では、米や野菜などの収穫後に出る藁やクズが餌となり、またその糞から堆肥を作り農産物が育つという資源を無駄にしない、環境にも優しい循環型農業をしている橋本さん。こうして丁寧に作られた野菜や平飼い卵にはファンも多い。地元の有機農業のメンバーと有機野菜セットの販売をして、消費者に安心して食べられる美味しい農産物を届けているのだ。また、橋本有機農園さんは、WWOF(ウーフ:有機農場で手伝いながら知識を得られる)に登録し、年間約15カ国45名程の外国人を受け入れている。海外だけでなく国内からも有機農業に憧れ、橋本さんの元へ農業体験に来る人たちもいる。
農業が一つの職業として成り立つようにと技術や知識を伝える活動を行い支援している。

agrizm No.21 さくかぜ畑さん

福知山市三和町で農薬不使用・自然栽培にこだわり、カラフルなイタリア野菜を中心に栽培をしているさくかぜ畑の川勝さん。昔は野菜が苦手だったが農業を始めるきっかけとなったのは「野菜作りしてみたら?」という母の一言だった。そこから農業の道へ進み、2年前にここ三和町で農地を借り本格的にスタート。1.2ヘクタールの農園を一人で管理している。ハウスが2棟、その隣に設置された広大な柵の中には3頭のヤギが暮らしている。名前は3頭ともユキちゃん。この子達のおかげで柵の中は草刈りしたかのように草がなく、何ともエコな除草隊だ。たまに脱走するらしく「ハウスを閉め忘れて葉物野菜が消えてた事があった」と、笑いながら話してくれた。

「まだ手をつけられていない場所だらけで、大変な事も多いけどやりたいことがたくさんあって。」という川勝さんは本当に楽しそうだ。そんな、川勝さんのもう一つの顔はバンドマン。先日は、イネノソラさんでライブを行なったという。古民家をリノベーションしたアットホームなご飯屋さんで、地元食材を使用した体に優しいランチがいただけると人気のお店だ。農家さん同士の交流もあり、ねずみのすもうさん(R3年3月号掲載)には農業の事を相談する仲だ。また、川勝さんが所属している『のら×たんゆらジェンヌ』では、情報交換や勉強会など定期的に集まっている。「農業の世界に入って知らない事が多い中で、メンバー達がいつも私を引っ張ってくれて、本当にありがたい」と。「カラフルな野菜を学校給食に出せたら、苦手な子ども達にも興味を持ってもらえる」と、自身が苦手だった過去があるからこその思いもあり、力を入れていきたいと語ってくれた。

さくかぜ畑さんの野菜で給食時間に彩りを与えてくれる日が楽しみだ。

agrizm No.20 有限会社やくの農業振興団さん

福知山市夜久野町で蕎麦の栽培・加工・販売をしている有限会社やくの農業振興団さん。50年程前から「夜久野蕎麦」は有名なブランドとして栽培が盛んだった。しかし近年では、農地を手放す農家さんも増え、生産量が減少している。そこで、自社栽培以外でも地元農家さんから依頼があると播種作業やコンバインによる刈取り作業なども行っている。
京都府唯一の火山「宝山(田倉山)」がある夜久野高原では、昼夜の寒暖差により霧が発生する。この麓に蕎麦畑はあり、霧が美味しい蕎麦を育てる条件の一つとなっている。また、もう一つは火山灰土である「黒ボク土」と呼ばれる良質な土壌にある。水はけが良く栽培に適しており、蕎麦の粘り気を強めるという。
収穫された実は、挽きたて・打ちたてにこだわり、製粉場で必要数のみ丁寧に製粉し、挽きたての蕎麦粉を使用し製麺される。徹底した管理によって香りを逃すことなく美味しく仕上がるのだ。これからの季節には、年越し蕎麦に購入する方も多い。夜久野の農家さん達がこだわり抜いて育てた良質な蕎麦を、年の瀬に家族団欒で味わってみては。
商品は、有限会社やくの農業振興団さんのホームページから購入できるほか、コーナン福知山店・福知山観光協会案内所・あやべ特産館・赤れんがパーク・道の駅味夢の里などでも販売中。

agrizm No.19 ミヤサイさん

福知山で自然の力で美味しい野菜や雑穀を育てているミヤサイ さんご夫婦。八年前に移住し、就農して始めの二年間は、実った作物が収穫目前にして鳥獣被害に遭ってしまう事もあり大変だったという。電気柵を設置し、更に網を張るなどの対策をして、農薬や化学肥料を使わず、有機肥料も極力使わないというこだわりで、年間約50種類栽培。今では、リピーターも増え、直接お客さんの元へ野菜の配達もしている。
「ネット販売もいいけど、直接渡した時のお客さんの反応が見られるのが嬉しい」と話すご主人。自然と向き合い、野菜本来の力と味をそのままに、美味しい野菜を育て届けている。
農業をするため移住したいと言うご主人に「鳥が飼える事を条件にOKした」という程、鳥好きの奥様は、結婚する前からインコと一緒に暮らしている。以前は、小鳥たちのため、安心して食べられるシードをネットで探し購入していたが、農薬や肥料を使わず育てた国産の稗や粟は希少だ。だったら自分たちで納得できる物を作ろうと雑穀の栽培も始めた。栽培の様子をインスタグラムやフェイスブックで公開すると、愛鳥家から購入したいと依頼が来ることもある。大切な『家族』だからこそ良質なものを選びたいというのは飼い主共通の思いなのだ。
また、農業をしながら古民家の改修も行なっている。漆喰を塗る工程や窓枠にガラスをはめ込む作業など、できる事は自分たちの手でする。
「古民家が綺麗になったら、ワークショップや料理教室など、みんなが集まれる場所にしたい。」と楽しそうに話してくれた。
ミヤサイ さんの野菜は、ABAKES(エーベイクス)のお菓子に使われている。お味噌などの加工品は、『お土産と喫茶 足立』で購入できる。また、ワンダーマーケットが再開され次第出店する予定だ。

agrizm No.18 2525農園さん

福知山市三和町で新規就農し、ご夫婦で万願寺とうがらしと京都大納言小豆を栽培している2525農園さん。 ご主人は徳島出身、奥様は大阪で看護師として働いていたが、農業がしたいというご主人の夢を叶えるため移住を決意。三和町川合地区のお試し住宅で一年間、田舎暮らしを体験し、ここでの暮らしを決めた。
農業を始めた頃、トンネル栽培でビニールを緩く止めてしまい、春先の強風で片方から舞い上がり、今にも飛んで行きそうに…。必死でビニールを抑えていたところ、近くに農園のあるSeasonさん(8月号掲載)が、その様子を見て助けに来てくれたという。周りの方々の優しさにたくさん支えられたと話すご主人。徐々に軌道にのり始め、今年はハウスを三棟建て、昨年まで露地栽培をしていた万願寺とうがらしをハウス栽培に変更。収穫量が一気に増えた。また、京都大納言小豆の栽培にも力を入れ、昨年は、売れ行きも好調だった。丹波霧が発生するこの場所だからこそ美味しい小豆が育つ。口当たりがよく風味豊かで、甘みが強いのが特徴の京都大納言小豆は、高級和菓子にも使われている。「購入された方から赤い宝石だと言っていただけたのが嬉しい」と奥様。機械に頼らず手作業・手選別にこだわり、手間はかかるが、その分ロスを最小限に抑えることができる。ひとつひとつ丁寧に選別された小豆は、11月中旬ごろから、食べチョクやポケットマルシェなどネット販売で購入する事ができる。また、11月中旬から12月ごろまでは小豆の収穫体験を開催する予定だ。詳細はインスタグラムで告知する。
「まだ手がつけられていない場所があり、今後はそこにハウスを二棟立てる予定。まだまだこれから!」と力強く、そして楽しそうに語ってくれた。