
生まれ育った地元、福知山でこの春新規就農したおちゃのこ菜菜の千々岩千夏さん。ご主人の地元に嫁ぎ10年たった頃、野菜嫌いだった子ども達にたくさん食べて欲しいという思いがきっかけとなり、緑豊かなこの福知山で本格的に農業をしたいと考えるようになった。
先ずは土壌作り。米ぬか・魚粉・油かすなどを使い、毎日混ぜ続け、2トンもの発酵肥料を作った。更に東京ドーム3個分の籾殻を畑に混ぜる作業を行い、フカフカで発酵パワーを活かした土壌に仕上げた。
農業を始めた頃は何度も泥濘に軽トラックがはまり苦戦した。「その度に周りの農家さんに引き上げてもらって助かった。困っていたら声をかけてくれるし、私が倒れてないか気にして見てくれているんです。」と笑顔で話す千夏さん。温かい人達や幅広い世代の方と繋がれる事も農業の魅力なのかもしれない。
新鮮な地元野菜に親しみを持って欲しいと、定期的に保育園の子ども達に農業体験を行っている。また、こだわりの土づくりでエコファーマー認定を受け、今年度からは学校給食にもおちゃのこ菜菜の野菜が使われることとなった。
加工品にも力を入れてきた。作るきっかけとなったのが、ご主人の故郷、福岡に帰省する時、福知山のお土産でいつも悩んでいたという千夏さん。「だったら自分で福知山土産を作ればいいじゃない」と行動に。試作を重ね、出来上がったのが『万願寺ディップ』。万願寺みその旨さとコクを残し、ごま油が入る事で、何にでも合う万能調味料に仕上がった。
「今後はもっと多くの人が、おちゃのこ菜菜の野菜が食べたいと言ってもらえるように、私が作った野菜を食べてこの味を知ってもらいたい。」と、地域とのつながりを大切に活動している。

大阪から三和町に移住した和草(nikogusa)の芦田泰子さんは、2年間の研修を経て、この春から独立し、新規就農した。4〜5年程前から本格的に田舎暮らしを思い描いていたが、まずはどこに移住するかという事だった。ご主人が京都出身だった事で、京都の田舎へ住みたいと探していた。そんな時、三和町にある丹波の里ひぐち農園さんで働きながら農業の勉強ができる事を知り移住を決意。その後、自分の理想とする古民家に出会った。


丹波市市島町で年間50種類の野菜と養鶏場の経営をご夫婦でしている橋本有機農園さん。野菜は有機JAS認定を取得している。「安心野菜や農薬不使用と書いてあっても消費者にはどれが本当に安全なのかわかりにくい。基準は厳しいが認定を取得する事で安心して食べてもらえる。」という。確かに農薬不使用野菜と記載されていても、栽培中だけ薬をかけず、その前後で撒布している場合もあり、土の中に農薬が残留している可能性があるからだ。










